のら猫は自然動物ではなく、もともとは不妊手術をせずに外飼いしている猫が出産し、増えた猫をお世話できなくなった人間がお外に遺棄したことから、のら猫が生まれました。
そこからどんどんのら猫が外に増え、それに伴い糞尿被害などのトラブルから、のら猫を排除しようとする風習が昔から後を絶たちません。猫が悪いような扱いをされていますが、もともとは人間の飼い方が悪いのです。むしろ猫は被害者です。
猫の繁殖能力は非常に高く、発情したメス猫の妊娠確率は100%です。発情期は年に2〜3回あるため年に数回の出産を繰り返し、1回の出産で最大8匹程度の子猫を出産することもあります。1匹のメス猫が1年で20匹近く出産することになります。生まれた子猫も生後4か月程度で妊娠可能な身体になるため、さらに子猫が生まれます。不妊手術をしていない猫は、本能で年に何度も発情し、どんどん増え続け、数年後には3倍、4倍、もっと多い頭数に増えていきます。
そのようにして増えたのら猫たちは、お外での過酷な生活を強いられているため、ご飯を求めゴミを荒らしたり、綺麗にしているお庭をトイレにしたりします。そんな猫たちは人から嫌われ、排除しようと追い払われたり、遺棄されてしまうことも多いのが現実です。きちんと猫の繁殖能力を理解して飼育する、完全室内飼育をする、脱走対策をすることが不幸なのら猫を生まないための最善策です。